韓国留学の教科書 — STEP 0. 留学のタイプ

韓国留学の種類【2026年版】

最終更新: 2026年6月14日 | 制度・ビザ要件は韓国政府/在日韓国公館の公式に基づく(年度ごとに改定されます)

「韓国留学」と一口に言っても、目的によって進む道はまったく違います。まず自分がどのタイプの留学をしたいのかを はっきりさせると、必要な準備・ビザ・お金がすべて決まってきます。この記事では、韓国留学を語学留学(語学堂)・正規留学(学部)・正規留学(大学院)・交換留学の4タイプに整理し、それぞれの特徴とビザ(D-4/D-2)の違いを、韓国政府ポータルと在日韓国総領事館の 一次情報をもとに日本人向けに解説します。

※ 本記事は留学タイプの「全体像」を整理する入口の記事です。語学堂の学費やビザ手数料などのハードな金額は、 費用編(STEP 1)・ビザ編(STEP 4)で扱います。 ※ 韓国の入試・ビザ制度は年度ごとに改定されます。出願・申請の前に、必ず志望大学と在日韓国大使館・総領事館の 最新の公式情報を確認してください。

1. まず結論 — 韓国留学の4タイプ

韓国政府の留学ポータル「Study in Korea」は、課程を大きく語学研修(韓国語学習)・学位課程(専門学士/学士/修士/博士)・交換に区分しています。これを実際の進路に合わせて整理すると、次の4タイプになります。

語学留学(語学堂)

期間の目安
1学期(約10週)〜1年以上
主な関門
TOPIK不要・初級から可
ビザ
D-4(一般研修)※90日以内はノービザ
向いている人
まず韓国語を身につけたい人。留学が初めての人

正規留学・学部

期間の目安
4年(医薬系は6年)
主な関門
外国人特別選考(TOPIK・書類)
ビザ
D-2(留学)
向いている人
韓国の大学で学位を取りたい高校生・既卒者

正規留学・大学院

期間の目安
修士2年・博士3年〜
主な関門
研究計画書・指導教員・語学
ビザ
D-2(留学)
向いている人
専門分野を深めたい・研究したい人

交換留学

期間の目安
1学期〜1年
主な関門
所属大学の学内選考
ビザ
原則D-2-6(交換学生)※90日以内はノービザの場合も(運用差あり・要確認)
向いている人
今の大学に在籍したまま韓国を体験したい人

「語学留学」「正規留学(学部/大学院)」「交換留学」が韓国留学の基本パターン。期間・関門は大学により異なります。

»出典 — Study in Korea(韓国政府 留学ポータル) / Study in Korea「学生ビザ及び滞在資格」

ポイントは「学位を取るか/語学研修か」でビザが分かれること。 学位を取る正規留学(学部・大学院)はD-2(留学)、 学位を取らない語学研修はD-4(一般研修)です。 ここを押さえると、以降の準備がぐっと見通しやすくなります。それぞれを順に見ていきます。

2. 語学留学(語学堂) — D-4

語学留学は、大学付属の語学堂(어학당)で韓国語を学ぶタイプです。 学位を取るわけではない「非学位の語学研修」なので、出願にTOPIK(韓国語能力試験)は不要。 入学後のレベルテストで初級クラスから始められるため、「韓国語ゼロだから留学できない」ということはありません。 韓国留学が初めての人が最初に選ぶ王道のルートです。

ビザの面では、語学堂で90日を超えて滞在する場合はD-4(一般研修)が対象です。 韓国語の語学研修はそのサブ区分でD-4-1にあたります (D-4には外国語研修=D-4-7、高校以下の留学生=D-4-3 などの区分もあります)。 一方、90日以内に収まる短期の語学研修はD-4ではなく短期査証(C-3-1=短期一般)の扱いで、 日本国籍者は査証免除によりノービザで通えます(2026年時点ではK-ETAも一時免除中。ただしK-ETA免除は年度ごとに延長判断されるため§7を参照)。 「語学留学=必ずD-4」ではない点に注意してください。

»出典 — 駐大阪大韓民国総領事館(D-2・D-4ビザ案内・日本国籍者対象) / 駐ロサンゼルス大韓民国総領事館(留学D-2・研修D-4ビザ案内)

語学留学の学費(語学堂の授業料)や、ビザ申請時の財政立証・手数料などのお金まわりは、 費用編・ビザ編でくわしく扱います。

韓国留学の費用 完全ガイド(語学堂の学費・生活費・保険)
主要語学堂の比較(延世・高麗・西江・梨花・成均館)準備中

3. 正規留学・学部 — D-2

韓国の大学で学士(학사)の学位を取るのが、学部の正規留学です。 修業年限は4年(医薬系は6年)が基本。 外国人が出願する入口は、韓国人の修能(大学修学能力試験)とは別枠の外国人特別選考(外国人特別選考)で、 書類審査とTOPIKなどの韓国語能力を中心に評価されるのが一般的です。 学位課程なのでビザはD-2(留学)、サブ区分は学士=D-2-2にあたります。

韓国語の要件は大学・学科ごとに独自に設定されるのが原則で (韓国政府ポータルも「言語能力基準は各大学が設定」と明記)、一律の公式基準はありません。 そのうえで、多くの大学の実際の募集要項では学部出願にTOPIK3級以上が目安とされる傾向です (これはキムチスシが各大学の募集要項を整理した傾向値で、公式の統一基準ではありません。 上位校や韓国語で授業を行う課程ではTOPIK4級を求めることもあり、3級で条件付き合格→入学後1年以内に4級取得を 条件とする大学もあります)。最終的な要求等級は志望大学の公式募集要項で必ず確認してください。 なお、TOPIKの代わりに法務部の社会統合プログラム修了証や世宗学堂修了証を認める大学もあります。

»出典 — Study in Korea「言語能力基準及びTOPIK」(基準は各大学が設定)

実際の出願資格・語学要件・日程・提出書類は、募集要項そのものを読むのが確実です。 キムチスシでは主要大学の募集要項を日本語で分析・整理しています:

韓国大学 入学ガイド(大学別の募集要項を日本語で整理)募集要項の読み方(STEP 2)

4. 正規留学・大学院 — D-2

大学院は修士(석사)・博士(박사)の学位を取る正規留学です。 学部と同じく学位課程なのでビザはD-2(留学)。サブ区分は 修士=D-2-3、博士=D-2-4、 研究目的はD-2-5に分かれます。

学部との大きな違いは、選考で研究計画(研究計画書)と指導教員が重視される点です。 特に博士課程では、出願前に受け入れ可能な指導教員とコンタクトを取っておくことが事実上の前提になる研究室も多くあります。 韓国語能力の基準も大学・研究科ごとに設定されますが、多くの大学の募集要項では大学院でTOPIK4級以上を目安とする傾向があります (これも公式の統一基準ではなく、各大学の募集要項にもとづくキムチスシ調べの傾向値です)。 英語で行う課程ではTOPIKの代わりに英語能力(TOEFL/IELTSなど)で出願できる場合もあります (要求基準は大学・研究科により異なるため要確認)。

»出典 — Study in Korea「学生ビザ及び滞在資格」 / Study in Korea「言語能力基準及びTOPIK」(基準は各大学が設定)

韓国大学 入学ガイド(大学院の募集要項も日本語で整理)

5. 交換留学 — D-2-6

交換留学は、今の大学に在籍したまま、協定を結んでいる韓国の大学へ 1学期〜1年ほど派遣されるタイプです。出願の関門は韓国側の入試ではなく所属大学の学内選考(成績・語学・志望理由など)。 単位互換ができるため、卒業を遅らせずに韓国を体験できるのが魅力です。

ビザは、協定校間の交換プログラムで学ぶ学生を対象とするD-2-6(交換学生)が原則です。 ただし滞在が90日以内に収まる短期の場合は、日本国籍者の査証免除の範囲で ノービザで通えるケースもあり、D-2-6が必要かどうかの線引きは派遣先大学・公館によって運用差があります [確認必要]。 交換留学のビザ区分・必要書類は、必ず所属大学の国際課と派遣先大学に 個別確認してください。

»出典 — Study in Korea「学生ビザ及び滞在資格」(D-2-6 交換学生) / 駐ロサンゼルス大韓民国総領事館(D-2-6 Exchange Student)

6. 自分に合うタイプの選び方

「何のために韓国へ行くのか」「どれくらいの期間か」「韓国語のレベルはどうか」で、最適なタイプは変わります。 状況別のおすすめを整理しました。

韓国語をまず身につけたい / 留学が初めて

おすすめのタイプ
語学留学(語学堂・D-4)
ひとことメモ
TOPIK不要で初級から。短期(90日以内)ならノービザで試せる(2026年時点ではK-ETAも一時免除中・§7参照)

韓国の大学で学位を取って卒業したい

おすすめのタイプ
正規留学・学部(D-2)
ひとことメモ
外国人特別選考に出願。TOPIK3級〜が目安(大学による)

専門分野を研究・専攻したい / 既に学士がある

おすすめのタイプ
正規留学・大学院(D-2)
ひとことメモ
研究計画書と指導教員がカギ。TOPIK4級〜が目安

今の大学に在籍したまま韓国を体験したい

おすすめのタイプ
交換留学(原則D-2-6)
ひとことメモ
所属大学の学内選考。単位互換で卒業を遅らせずに行ける(90日以内かのビザ線引きは運用差あり・要確認)

まず短く試してから本格留学を決めたい

おすすめのタイプ
短期語学研修(90日以内・ノービザ)→ 後でD-4/D-2
ひとことメモ
短期で現地感覚をつかんでから次を選ぶのが安全(2026年時点ではK-ETAも一時免除中・§7参照)

目的・期間・韓国語レベルから逆算するのが選び方の基本。判断に迷うときは記事末尾のQ&Aで先輩に相談できます。

迷ったら、短期の語学研修(90日以内・ノービザ)で一度試してから、 続けて長期の語学留学(D-4)や正規留学(D-2)に進むという段階的なルートが、費用面でもリスク面でも安全です。

7. D-4とD-2の違い ★日本と違う

日本と違うポイント

ビザは「学位を取るか/語学研修か」で分かれる

韓国の留学ビザは、目的によってはっきり区分されます。D-2(留学)は学部・大学院などの正規学位課程(専門学士・学士・修士・博士)や 特定の研究を行う人が対象。D-4(一般研修)は学位を取らない非学位の語学・一般研修で、語学堂での韓国語学習(D-4-1)がこれにあたります。 日本の「留学」ビザのように一括りではなく、進む課程でビザの種類が変わる点が日本と違います。

目的

D-4(一般研修)
非学位の語学・一般研修(語学堂など)
D-2(留学)
学位課程(学部・大学院)・特定研究

代表的なサブ区分

D-4(一般研修)
D-4-1(韓国語研修)
D-2(留学)
D-2-2(学士)/D-2-3(修士)/D-2-4(博士)/D-2-6(交換)

TOPIK

D-4(一般研修)
原則不要(入学後にレベル分け)
D-2(留学)
大学が独自に要求(募集要項の傾向で学部3級〜・大学院4級〜)

主な対象

D-4(一般研修)
語学留学
D-2(留学)
正規留学・交換留学

D-4=語学研修、D-2=学位課程というのが基本の対応。サブ区分・要件は年度・大学により改定されます。

日本国籍者の場合、90日以内の短期滞在は査証(ビザ)が不要です (2026年時点の日韓査証免除措置)。そのため短期の語学研修(90日以内)はノービザで実施でき、90日を超える留学(D-2/D-4)は事前にビザが必要になります。 ビザは、大学に合格して標準入学許可書(표준입학허가서)を取得したうえで、 在日韓国大使館・総領事館で申請するのが基本の流れです。最新の免除条件は必ず公式で確認してください。

2026年時点・要確認

K-ETA(電子旅行許可)の扱い

短期ノービザで入国する場合に通常必要となるK-ETA(電子旅行許可)は、日本を含む一部の国に対して2026年12月31日まで一時免除されています(2026年時点)。これは確定した公式措置です。 一方で、この一時免除はこれまで1年ごとに延長されてきた経緯があり(当初は2025年末まで→2026年末まで延長)、2027年以降にさらに延長されるかどうかは未確定です。延長されなかった場合は、 ビザ免除入国でもK-ETAの申請が再び必要になる見込みです(2027年以降の正式な運用は未確定 [確認必要])。 免除の可否・期限は変更されうるため、渡航前に必ず公式サイト(k-eta.go.kr)で最新ステータスを確認してください。

»出典 — 駐大阪大韓民国総領事館(査証免除・D-2/D-4案内) / Study in Korea「学生ビザ及び滞在資格」 / K-ETA 公式サイト(一時免除を2026年12月31日まで延長・2026年時点/最新は要確認)

ビザ申請の具体的な必要書類(財政立証・標準入学許可書・アポスティーユなど)や、入国後の外国人登録(외국인등록)、 留学生のアルバイト(時間制就業許可)については、各STEPの記事でくわしく扱います。

韓国留学の費用 完全ガイド(財政立証・健康保険・生活費)D-2/D-4ビザ申請ガイド(STEP 4・必要書類・標準入学許可書)
入国後にやること(外国人登録証・銀行口座・健康保険)準備中
留学生アルバイト完全ガイド(時間制就業許可)準備中

8. よくある質問

Q. 短期の語学留学ならビザは要らない?

日本国籍者は90日以内の短期滞在は査証(ビザ)が不要です(2026年時点の日韓査証免除措置)。 そのため90日以内に収まる短期の語学研修なら、ビザなしで通えます。 なお、短期ノービザ入国で通常必要となるK-ETA(電子旅行許可)も2026年時点では一時免除中ですが、 この免除は年度ごとに延長判断されるため§7もあわせて確認してください。 語学堂に91日以上通う場合はD-4(一般研修)ビザが必要になります。最新の免除条件は必ず公式で確認してください。

Q. 語学留学にTOPIKは必要?

語学堂(D-4-1)はTOPIKがなくても出願できるのが一般的で、入学後のレベルテストで初級クラスから始められます。 TOPIKが主に必要になるのは正規留学(学部・大学院の出願)です。韓国語の基準は各大学・学科が独自に設定するため 公式の統一基準はありませんが、多くの大学の募集要項では学部TOPIK3級以上・大学院4級以上が目安とされる傾向です (キムチスシ調べの傾向値。最終的な要求等級は志望大学の募集要項で要確認)。

Q. 語学堂に通えば、そのまま大学に進学できる?

自動的に進学できるわけではありません。語学留学(D-4)と正規留学(D-2)は別のビザ・別の課程で、学部に進むには 改めて外国人特別選考に出願し、合格して標準入学許可書(표준입학허가서)を取得したうえでD-2へ切り替える必要があります。 ただし語学堂で韓国語力を上げておくと、正規留学で求められるTOPIK等級の達成に有利です。

Q. 交換留学のビザはどうなる?

在籍中の大学から協定校へ派遣される交換留学は、原則としてD-2-6(交換学生)が対象です。 ただし滞在が90日以内に収まる短期の場合は査証免除の範囲で通えるケースもあり、線引きは派遣先大学・公館により 運用差があります。必ず所属大学の国際課と派遣先大学に確認してください。

読んで分からなかったことは、そのまま質問できます

この教科書は読んで終わりではありません。キムチスシの留学掲示板で質問すると、 韓国現地のメンバーや在韓日本人の先輩が自分の経験をもとに答えてくれます。 記事に書ききれない「いまの相場」「実際どうだった?」はこちらでどうぞ。

留学掲示板で質問する

出典一覧(一次情報)

本記事は2026年6月時点の公式公開情報に基づいて作成しています。留学制度・ビザ要件・募集要項・K-ETAの可否などは 年度ごとに改定されるため、出願・申請の前に必ず志望大学と在日韓国大使館・総領事館の最新の公式情報を確認してください。

← 韓国留学の教科書(目次)に戻る