韓国ワーホリ教科書 — STEP 4. 家を探す
最終更新: 2026年6月23日 | 相場・金額は地域・物件・時期・為替により大きく変動するため、必ず最新の情報を 内見・アプリ・各公団の案内で確認してください
韓国の家探しは、日本とは仕組みが根本的に違います。礼金も更新料も 敷金もない代わりに、退去時に原則全額返ってくる「保証金(ポジュンクム)」 が初期費用の中心。さらに ワーホリには ①短期(数か月〜1年未満)、②資金が限られる、 ③外国人登録証(ARC)が出るまでのタイムラグ という3つの現実があります。この記事は、その3つから 逆算した「ワーホリならではの住まいの選び方」を主役に整理します。
結論から言うと、ワーホリの住まいは 二段構え がおすすめ です。到着直後の数か月は 保証金がほぼ不要なコシウォンか シェアハウス で拠点を確保し、収入が安定して外国人登録証(ARC)も揃ってから、必要なら ワンルームへ移る——という流れです。
到着直後
コシウォン / シェアハウス
保証金ほぼ0・即入居・短期OK
慣れてから
ワンルーム月貰
保証金が必要・中期向け
ワーホリ非推奨
伝貰(チョンセ)
巨額保証金・資金拘束・詐欺リスク
とくに 伝貰(チョンセ)はワーホリには選ぶべきではありません。 まとまった保証金を預けて毎月の家賃をゼロにする韓国独自の制度ですが、保証金が数千万〜数億ウォンと巨額で、 1年未満で出国もありうる短期滞在者には資金拘束のリスクが大きく、後述する伝貰詐欺(チョンセサギ)で保証金を 丸ごと失う事例も社会問題になっています。
日本と違うポイント
韓国の「保証金」は、家賃の何か月分どころではない
韓国の賃貸には大きく 月貰(ウォルセ) と 伝貰(チョンセ) の2つの方式があります。まずこの2つの 違いを押さえると、家探し全体が一気に分かりやすくなります。
月貰は まとまった保証金を預けたうえで、毎月の家賃も払う 方式です。日本の「敷金+家賃」に近いですが、保証金が数百万〜1,000万ウォン規模と桁違いに大きいのが特徴で、 退去時には原則として全額返還されます。ワーホリが一般的な賃貸を借りる場合は、基本的にこの月貰になります。
伝貰は 物件価値に応じた巨額の保証金(数千万〜数億ウォン)を 預ける代わりに、毎月の家賃がゼロ になる、日本には存在しない制度です。退去時に保証金は全額返って きますが、(1)金額が巨額で短期滞在者には現実的でない、(2)1年未満で出国もありうるため資金拘束が重い、 (3)伝貰詐欺で保証金を失うリスクがある——という理由から、ワーホリには 非推奨 です。
日本では当たり前の 礼金・更新料・敷金という概念が、韓国には 基本的にありません。その代わりに初期費用が「保証金(ポジュンクム)」一本に集約され、しかも退去時に 原則戻ってくる点が、日本の敷金との最大の違いです(金額の規模もまったく異なります)。
毎月の家賃ゼロの方式
毎月家賃を払う方式
礼金・更新料
敷金/保証金の規模
退去時の返還
| 項目 | 日本の通念 | 韓国の実際 |
|---|---|---|
| 毎月の家賃ゼロの方式 | (概念なし) | 伝貰(チョンセ) — 巨額の保証金を預けて家賃ゼロ |
| 毎月家賃を払う方式 | 敷金+家賃 | 月貰(ウォルセ) — 高額な保証金+毎月家賃 |
| 礼金・更新料 | あり(地域による) | 基本的になし |
| 敷金/保証金の規模 | 家賃の1〜2か月分 | ワンルームでも数百万〜1,000万ウォン規模 |
| 退去時の返還 | 目減りする前提が多い | 原状回復・未払いがなければ原則全額返還 |
日本と韓国の賃貸の根本的な違い。金額・条件は物件により変動するため目安です。
»出典 — おうちコリア — 韓国不動産の基礎知識 / 法務法人シュガースクエア — 外国人の賃貸契約(伝貰/月貰の違い)
ワーホリが選びうる住まいは、おもに コシウォン・シェアハウス・ ワンルーム月貰・オフィステル の4つです。保証金と契約期間の柔軟さが、形態によって大きく変わります。
コシウォンは 保証金がほぼ不要(0〜十数万ウォン程度)で初期費用 が最も安い 住まいです。ベッド・机・共用キッチン・洗濯機が付き、管理費や光熱費が月額の入室料に 含まれることが多く、定額で分かりやすいのも利点。即入居・短期OKで、ワーホリ到着直後の「とりあえずの拠点」 に最適です。月の入室料は一般エリアで 月20万〜40万ウォン台 が目安とされ、江南(カンナム)やテヘラン路など都心のプレミアム帯では月60万〜70万ウォン以上、月100万ウォン 台の高級コシウォンも存在するとされています(いずれも目安)。
シェアハウスは 保証金が比較的低額(50万〜100万ウォン程度)、月家賃 35万〜50万ウォン+管理費5万ウォン前後(水道・ガス・電気・ネット込み) が一例で、1か月の短期契約から 可能な物件も多くあります(目安)。日本語対応・多国籍の入居者がいる物件が多く、 ARCや銀行口座がない到着初期でも入居しやすい のが ワーホリにとっての大きな強み。国際交流型のシェアハウスもあり、友達ができやすい点も人気です。
ワンルームは独立性が高く自由ですが、保証金なしの物件はほぼなく、 低保証金でも家賃1か月分〜100万ウォン程度、相場では 500万〜1,000万 ウォン台の保証金 が一般的とされています。契約期間は1年〜が基本で、短期可の物件はまれです。ソウル 主要大学周辺の平均月家賃は、2026年2月調査ベースの目安で成均館大周辺73.8万、梨花女子大71.1万、延世大68.3万 ウォンなどと報告されています(二次調査に依拠、要確認)。
オフィステルは セキュリティ・エレベーター・ビルトイン家電 など設備が充実 しますが、ワンルームより家賃も保証金も高めで、保証金なしの物件はほぼありません。 短期契約も少なく、ワーホリには優先度は低めとされます。資金に余裕がある場合の選択肢です。
コシウォン
シェアハウス
ワンルーム月貰
オフィステル
| タイプ | 保証金(目安) | 月家賃の目安 | 契約期間 | ワーホリ適性 |
|---|---|---|---|---|
| コシウォン | ほぼ0〜十数万ウォン | 20〜40万ウォン台(都心は60万〜) | 1〜2週間〜短期OK | ◎ 初期の拠点に最適 |
| シェアハウス | 50〜100万ウォン | 35〜50万ウォン+管理費5万 | 1か月〜 | ◎ 日本語可・即入居 |
| ワンルーム月貰 | 100〜1,000万ウォン | 大学周辺で68〜74万ウォン | 1年〜(短期は稀) | △ 中期向け |
| オフィステル | 高め | ワンルームより高い | 1年〜 | △ 資金に余裕があれば |
すべて調査・報道ベースの目安です。地域・物件・時期で大きく変わるため、必ず内見・アプリで最新を確認してください(為替の目安:1万ウォン≒約1,050円、2026年6月概算)。
»出典 — 고방(gobang) — ソウルのコシウォン平均月家賃・保証金 / Borderless House — ソウルのシェアハウス
ここがこの記事の独自の核心です。ワーホリの就労には 週25時間 かつ 滞在中の通算1,300時間まで という上限が あり、2026年の最低時給は 10,320ウォン です。ここから 実際に稼げる月収を見積もり、「家賃をいくらまでにすべきか」を数字で逆算します。
週25時間で働くと、月の労働時間は約109時間(25時間×4.345週)。最低時給で単純計算すると 月約112万ウォン です。韓国には週15時間以上勤務で発生する 週休手当(チュヒュスダン)があり、これを按分で加えると、 週25時間バイトの月収は額面で約112万〜120万ウォン前後 が理論値の目安になります(最低時給・週休手当込み・税/保険控除前の理論値で、実際は店次第です)。
最低時給(2026年)
就労上限
月の労働時間
最低時給での月収(単純計算)
月収の目安(週休手当込み・額面)
安全な家賃の目安
| 項目 | 計算・目安 |
|---|---|
| 最低時給(2026年) | 10,320ウォン |
| 就労上限 | 週25時間 かつ 滞在中の通算1,300時間 |
| 月の労働時間 | 約109時間(25時間×4.345週) |
| 最低時給での月収(単純計算) | 約112万ウォン |
| 月収の目安(週休手当込み・額面) | 約112万〜120万ウォン前後(理論値) |
| 安全な家賃の目安 | 月収の3〜4割 = 月40〜50万ウォン程度 |
最低時給・週25時間・週休手当込みの理論値です。実際の収入は店・勤務条件・税/保険控除で変わります。
家賃は一般に 手取りの3〜4割に収めるのが安全 とされます。 上の月収だと 月40〜50万ウォン が目安。つまり、 コシウォンやシェアハウスは家計的に妥当ですが、月68万ウォンを超える ワンルームを最低時給バイトだけで借りると、家賃比率が高くなりすぎる ことが数字で見えてきます。
日本と違うポイント
健康保険も生活費に効く — 留学生の割引はワーホリに使えない
»出典 — 雇用労働部 — 2026年最低賃金 報道資料(韓国語) / 駐大阪韓国総領事館 — 就労時間(週25h/通算1,300h)案内(韓国語) / NHIS — 外国人の健康保険 適用基準(英語)
仕事・アルバイト探し — 時給・職種・探し方(STEP 5)韓国の賃貸の仲介手数料(中介報酬)には 法定の上限料率 があり、取引金額の区間ごとに決まります。下はソウル市公式の上限料率(2026年)です。
5千万ウォン未満
5千万〜1億ウォン未満
1億〜6億ウォン未満
6億〜12億ウォン未満
12億〜15億ウォン未満
15億ウォン以上
| 取引金額 | 上限料率 | 限度額 |
|---|---|---|
| 5千万ウォン未満 | 0.5% | 20万ウォン |
| 5千万〜1億ウォン未満 | 0.4% | 30万ウォン |
| 1億〜6億ウォン未満 | 0.3% | なし |
| 6億〜12億ウォン未満 | 0.4% | なし |
| 12億〜15億ウォン未満 | 0.5% | なし |
| 15億ウォン以上 | 0.6% | なし |
ソウル市 不動産中介情報の公式上限料率(2026年)。地域により条例で差がある場合があります。
月貰の「取引金額」は 保証金+(月家賃×100) で計算します。 ただし、その合算額が5千万ウォン未満になる場合は 保証金+(月家賃×70) で計算し直します。
日本と違うポイント
計算例 — 保証金500万・月家賃50万ウォンのワンルーム
»出典 — ソウル市 不動産中介情報 — 中介報酬上限料率・取引金額計算式(韓国語) / ハウス114 — 中介手数料の計算(韓国語)
韓国の物件探しは スマホアプリが中心 です。二大不動産 アプリは 直方(チクバン=직방)とダバン(다방) で、韓国人も 多用しワンルーム・オフィステル・月貰の物件が豊富。ネイバー不動産(네이버부동산)も定番です。
韓国語に不安があるなら 日本語・多言語対応のエージェント が頼りになります。ziptoss(韓国語/中国語/英語対応、ソウルに直営店があり仲介士と一緒に内見して契約可)、 おうちコリア、ソウル部屋ナビ、ハートステイコリアなどがあり、日本語で相談から契約までできるので到着直後でも 安心です。
日本と違うポイント
ARCがないとアプリの本人認証ができない — 到着直後の壁
»出典 — Creatrip — ziptossで韓国の部屋探し(日本語) / ソウル部屋ナビ — 外国人登録証 解説(日本語)
ワーホリは伝貰を避けるべきですが、月貰でも保証金を預ける以上、 リスクはゼロではありません。保証金を守るための基本5ステップを押さえておきましょう。
① 登記簿謄本(등기부등본)を確認
② 相場・仲介士・滞納税金を確認
③ 転入届+確定日付で法的保護を取得
④ HUGの保証金返還保証を検討
⑤ 外国人特有の不利に注意
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ① 登記簿謄本(등기부등본)を確認 | 所有者が貸主本人か、近抵当権(借金の担保)がどれだけ付いているか、差押え・競売記録がないかを確認します。乙区の担保権・債務額が保証金の安全を左右します。 |
| ② 相場・仲介士・滞納税金を確認 | 周辺相場、公認仲介士(공인중개사)の資格、貸主の滞納税金もチェックリストに入れます。 |
| ③ 転入届+確定日付で法的保護を取得 | 住宅の引渡し+転入届(チョニプシンゴ)で「対抗力」、契約書の確定日付(ファクチョンイルチャ)で「優先弁済権」。揃えると競売時に後順位より優先して保証金を返してもらえます。契約日に即日取得が推奨です。 |
| ④ HUGの保証金返還保証を検討 | 問題のある物件は保証加入自体ができないため、加入可否が物件の安全性の試金石にもなります。 |
| ⑤ 外国人特有の不利に注意 | 外国人・在外国民は、ソウル市等の保証料支援事業の対象外とされる点に注意(保証加入そのものの可否は別途要件を確認)。 |
HUG(住宅都市保証公社)・찾기쉬운 생활법령정보 等の一次資料に基づく整理です。
日本と違うポイント
転入届+確定日付がないと、保証金が法的に守られない
»出典 — HUG 伝貰詐欺予防センター — 登記簿謄本の確認(韓国語) / HUG — 対抗力と優先弁済権(韓国語) / ソウル住居ポータル — 保証金返還保証の保証料支援(外国人対象外)(韓国語)
契約して住み始めたら、保証金を守るための手続きをすぐに済ませます。とくに 転入届・確定日付・賃貸借契約申告 は、保証金保護と 直結する重要な手続きです。
転入届/滞在地申告
賃貸借契約申告(전월세신고제)
未申告・遅延のペナルティ
外国人登録証(ARC)
| 手続き | 内容・基準 |
|---|---|
| 転入届/滞在地申告 | 近くの住民センター(주민센터)で行います。確定日付(확정일자)も同じ場所で取得でき、手数料は600ウォンです。 |
| 賃貸借契約申告(전월세신고제) | 保証金6,000万ウォン超 または 月家賃30万ウォン超の契約は、契約日から30日以内に申告が義務。申告すると確定日付が自動付与され、600ウォンも免除されます。 |
| 未申告・遅延のペナルティ | 2万〜最大30万ウォンの過怠料(虚偽申告は最大100万ウォン)とされています。 |
| 外国人登録証(ARC) | 入国後90日以内に申請が必要で、発行まで数週間かかるとされます。銀行口座・携帯契約・アプリ本人認証の前提になるため、最優先で取得を。 |
찾기쉬운 생활법령정보・政策ブリーフィング等の一次・公的資料に基づく整理です。基準・金額は改正されることがあるため最新を確認してください。
»出典 — 政策ブリーフィング — 賃貸契約申告制 本格施行(韓国語) / 찾기쉬운 생활법령정보 — 確定日付・手数料(韓国語) / Wise — 韓国の外国人登録証 発行方法(日本語)
制度上は可能ですが、ワーホリには非推奨です。伝貰は保証金が数千万〜数億ウォンと巨額で、滞在が1年未満で 出国もありうる短期滞在者には資金拘束のリスクが大きく、伝貰詐欺で保証金を丸ごと失う事例も社会問題化して います。ワーホリは月貰か、保証金がほぼ不要なコシウォン・シェアハウスが基本です。
コシウォンなら保証金はほぼ0〜十数万ウォン程度で、シェアハウスも50万〜100万ウォン程度と低額です。一方、 ワンルームやオフィステルは保証金が原則必要で、駅近の物件では500万〜1,000万ウォン台が一般的とされます (目安)。
日本語対応のエージェント・シェアハウス・コシウォンなら、ARCがない到着直後でも入居できるケースが多い です。一方、直方やダバンなどのアプリの本人認証・会員登録や、銀行口座を伴う手続きはARC取得後が前提に なります。ARCは入国後90日以内に申請が必要で、発行まで数週間かかるとされています。
賃貸は法定の上限料率制です。月貰は「保証金+(月家賃×100)」で取引金額を出し(合算が5千万ウォン未満なら ×70)、その区間の上限料率を適用します。上限料率はあくまで上限で、実際は協議で下がることもあります。
原状回復や未払い家賃などがなければ、原則として全額返還されます。日本の敷金のように初めから目減りする 前提ではない点が大きな違いです。ただし保証金を確実に取り戻すには、転入届と確定日付で法的保護を取って おくことが重要です。
仕事・アルバイト探し — 時給・職種・探し方(STEP 5)読んで分からなかったことは、そのまま質問できます
この教科書は読んで終わりではありません。キムチスシのワーホリ掲示板で質問すると、 韓国現地のメンバーや韓国でワーホリ中の日本人の先輩が、自分の経験をもとに答えてくれます。 記事に書ききれない「いまの相場」「実際どうだった?」はこちらでどうぞ。
韓国ワーホリ掲示板で質問する出典一覧(公式・調査資料)
本記事の相場・金額は2026年6月時点の調査・公開情報をもとにした目安で、地域・物件・時期・為替により 変動します。実際の契約前には必ず内見と最新のアプリ・エージェント・各公団の案内を確認してください。