韓国留学の教科書 — STEP 6. 家探し

韓国留学の家探し 完全ガイド【2026年版】

最終更新: 2026年6月14日 | 制度・法令は公的機関の一次情報に基づく(改定されることがあります)

韓国での家探しは、日本の賃貸の感覚そのままでは通用しません。日本人が最もつまずくのが保証金(保証金/보증금)と契約後の手続きです。この記事では、大学寮・コシウォン(고시원)・ワンルーム月貰(ウォルセ/월세)という主な選択肢の比較から、日本にない伝貰(チョンセ/전세)・月貰(ウォルセ/월세)の仕組み、保証金を法的に守るための転入届(滞在地変更申告)・確定日付(確定日付/확정일자)、そして伝貰詐欺(전세사기)対策まで、韓国政府・法制処・住宅都市保証公社(HUG)の一次情報をもとに整理しました。

※ 本記事の円換算は「1,000ウォン ≒ 100円」の保守的な概算です。実際の為替レートは変動します。※ 家賃・保証金の相場は地域・物件・時期で大きく変わる「目安」です。法令・手数料・罰則・保証料率なども改定されるため、最終確認は必ず各機関の公式情報で行ってください。

1. まず結論 — 住まい4タイプ比較

韓国留学生の主な住まいは、大きく「大学寮(生活館/기숙사)」「コシウォン(고시원)」「ワンルーム月貰(월세)」「シェアハウス」の4タイプです。日本国籍の留学生(D-4語学研修・D-2学部/大学院など、90日超の滞在)の場合、まず押さえるべきは初期費用(特に保証金)の差です。

大学寮(生活館/기숙사)

保証金(보증금)の目安
なし〜小額
月額の目安
学期単位で前払いが多い(目安)
向いている人
初めての留学はまずこれ。共同生活のルールはやや厳しめ

コシウォン(고시원)

保証金(보증금)の目安
ほぼ不要(数十万ウォン程度)
月額の目安
数十万ウォン台(目安)
向いている人
保証金を用意できない人の現実解。狭いが家具付き

ワンルーム月貰(월세)

保証金(보증금)の目安
数百万〜1,000万ウォン規模(目安)
月額の目安
保証金とは別に毎月家賃+管理費(目安)
向いている人
1年以上住む人。保証金の準備と契約手続きが前提

シェアハウス

保証金(보증금)の目安
小〜中規模(目安)
月額の目安
物件により変動(目安)
向いている人
保証金を抑えつつ個室・共用設備が欲しい人

寮・下宿・伝貰(전세)・月貰(월세)は韓国政府の住まい案内、コシウォン・シェアハウスは民間賃貸として一般的(報道・実務ベース)。保証金・月額は地域・物件・時期で大きく変わる目安です。具体的な金額は§7と記事末尾のQ&Aへ。

結論を先に言うと、最初の学期は大学寮かコシウォンで始め、現地の相場感がついてから保証金が必要なワンルームを探すのが、資金面でも安全面でも王道のルートです。以下、それぞれを詳しく見ていきます。

»出典 — Study in Korea(韓国政府・国立国際教育院)住まい案内 ※寮・下宿・전세・월세を案内。コシウォン・シェアハウスは民間賃貸として一般的

2. 保証金(보증금)の仕組み ★日本と違う

韓国の民間賃貸には、日本にない2つの方式があります。これを理解しないと費用計画も契約も組めません。

日本と違うポイント

伝貰(チョンセ)と月貰(ウォルセ) — 保証金の桁が違う

韓国の賃貸は保証金(保証金/보증금)を預けるのが基本です。方式は2つ。月貰(ウォルセ/월세)は保証金を数百万〜1,000万ウォン(数十万〜100万円)規模で預けたうえで毎月家賃(임차료)を払う方式、伝貰(チョンセ/전세)は数千万〜数億ウォン規模のまとまった保証金を一括で預ける代わりに毎月の家賃がゼロになる韓国独特の方式です。日本のように毎月の家賃だけを払う形は基本的にありません。一方で日本のような礼金・更新料の慣行は一般的になく、保証金は退去時に原則として返還されます(韓国政府一次情報での明示は補強中。ただし返還をめぐるトラブルはあり得るため、後述の手続きで備えます)。なお不動産仲介手数料(복비)は別途かかります。

留学生にとって伝貰(전세)は保証金が高額すぎてハードルが高く、現実的には月貰(월세)か、寮・コシウォンを選ぶことになります。伝貰を選ぶ場合は、後述の確定日付(확정일자)やHUG保証による保証金保護が特に重要になります。

»出典 — Study in Korea(韓国政府)賃貸方式の説明 / 京都大学 国際交流サービスオフィス(日韓賃貸の比較解説)

※ 礼金・更新料の慣行が韓国に一般的にない点は、上記の日本側大学(京都大学)の解説で確認しています。韓国政府の一次情報での明示は今後の更新で補強します [確認必要]。

3. 大学寮(生活館) — 最初の学期はまずこれ

大学寮(生活館/기숙사)は、韓国政府ポータルStudy in Koreaも住まいの中心として案内する選択肢です。保証金がなし〜小額で、家賃を毎月振り込むのではなく学期単位で前払いするケースが多く、初めての留学生にとって費用・手続きの両面で最もシンプルです。キャンパス内外にあり、共同生活のルール(門限・来客制限など)はやや厳しめなのが特徴です。

費用は大学・部屋タイプ(1人室/2人室/3人室)で大きく異なります。報道・学生レビューによる2026年の例では、1学期あたり数十万〜150万ウォン超まで幅があります(あくまで目安)。外国人留学生専用寮(International Houseなど)の費用は一般寮と別建てのことが多く、正確な金額は各大学の国際学生課・公式サイトで確認するのが確実です [確認必要]。

»出典 — Study in Korea(韓国政府)住まい案内 / zippoom(各大学寮レビュー・費用 2026)

4. コシウォン(고시원) — 保証金なしの現実解

コシウォン(고시원)は、小型の1人用居室にベッド・机などの家具が備え付けられた住まいです。トイレ・シャワー・キッチンを共用するタイプも多く、部屋自体は狭めですが、最大の利点は保証金がほぼ不要(数十万ウォン程度)で初期費用が安いことです。寮に入れなかった場合や、まとまった保証金を用意できない留学生にとって現実的な選択肢になります。

2025年後半の報道では、平均月家賃70万ウォン台・保証金10万ウォン水準の施設が紹介され、廃モーテル等を改装して外国人向けに賃貸する事業も登場しています。ただし料金・設備は施設ごとの差が非常に大きく、ここで挙げた数字はあくまで相場の目安です。実際に契約する前に、必ず現地で部屋を見て確認してください。

»出典 — 한국경제(報道・2025年11月)コシウォン相場・外国人向け改装賃貸

5. ワンルーム月貰(월세) — 契約の流れ

1年以上住むなら、ワンルーム(원룸)の月貰(월세)契約が選択肢になります。前述のとおり保証金は数百万〜1,000万ウォン規模(目安)で、これを預けたうえで毎月の家賃+管理費を払います。物件は不動産(부동산)仲介を通して探すのが一般的で、契約成立時には仲介手数料(복비)も別途かかります。

おおまかな流れは、①アプリ・不動産で物件を探す → ②現地で内見 → ③登記簿謄本で所有者・抵当を確認 → ④契約・保証金の支払い → ⑤入居後すぐ滞在地申告+確定日付です。③〜⑤は保証金を守るために省略できない重要ステップで、次章で詳しく説明します。

なお、月貰の保証金相場(数百万〜1,000万ウォン台)は報道ベースの目安にとどまります。地域・物件で大きく変わるため、具体的な金額は§7と記事末尾のQ&Aで在韓の先輩に直接確認するのが確実です。

6. 契約と入居後にやること ★日本と違う

ここが家探しで最も重要なパートです。保証金を法的に守る仕組みを理解しないまま大金を預けるのは危険です。

日本と違うポイント

日本人は「転入届」ではなく「滞在地変更申告」

日本人を含む外国人は、韓国国民の住民登録(주민등록)制度の対象外です。住所が変わったときは韓国国民の転入届(転入届/전입신고)ではなく、滞在地変更申告(滞在地変更申告/체류지 변경신고)を行います。引っ越し後15日以内に、新滞在地の市・郡・区または邑・面・洞の長、もしくは管轄の出入国・外国人官署へ、外国人登録証(외국인등록증)と賃貸契約書を提出して申告します。重要なのは、この外国人登録・滞在地申告が法律上、韓国国民の住民登録・転入届と同じ効力を持つこと(出入国管理法 第88条の2第2項)。これにより外国人留学生も、保証金を守る「対抗力」の前提となる住所登録要件を満たせます。

保証金を守る法的な土台は、住宅賃貸借保護法の対抗力(対抗力/대항력)優先弁済権(優先弁済権/우선변제권)の2つです。仕組みを表にまとめます。

対抗力(대항력)

得るための要件
①住宅の引渡し(入居)+②住所登録(外国人は滞在地申告)
効果
物件の所有者が変わっても賃貸契約を主張できる。要件を満たした日の【翌日午前0時】から発生(当日ではない)

優先弁済権(우선변제권)

得るための要件
対抗力の要件+契約書への確定日付(확정일자)
効果
物件が競売・公売されても、後順位の債権者より優先して保証金の弁済を受けられる

住宅賃貸借保護法 第3条。対抗力は翌日午前0時から発生するため、入居・住所登録・確定日付のタイミング管理が重要。

確定日付(확정일자)は、転居先管轄の住民センター(동주민센터)・邑面事務所などのほか、インターネット登記所(인터넷등기소)でも付与できます。手数料は窓口で異なり、対面の住民センター等で600ウォン(約60円)、インターネット登記所(オンライン)では500ウォン程度です(いずれも書面の枚数によって追加あり。最新は各窓口で確認)。引渡し・住所登録と同日かそれ以前に取得していれば、優先弁済権は翌日午前0時から発生します。さらに2025年6月から本格適用された賃貸借契約申告制(전월세신고제)を契約書添付で行うと、別途の手続きなしで確定日付が自動付与されるため、申告と確定日付取得を一度に済ませられます。

日本と違うポイント

賃貸借契約申告制(전월세신고제)で申告義務が発生する

2025年6月から、保証金6,000万ウォン(約600万円)超、または月家賃30万ウォン(約3万円)超の契約は、契約締結日から30日以内の申告が義務になりました。猶予期間が2025年5月で終了し、未申告・虚偽申告には法令上の上限として100万ウォン以下の過怠料(과태료)が課されます(2026年時点。単純な未申告・遅延は契約額・遅延期間に応じてより低い額、虚偽申告は上限に近い額が課される運用とされます)。前述のとおり、この申告を契約書添付で行えば確定日付が自動付与されるので、保証金保護の面でもメリットがあります。

日本と違うポイント

伝貰詐欺(전세사기)を避ける3つの基本

住宅都市保証公社(HUG)の伝貰詐欺予防センターが案内する基本対策は次の3つです。①契約前に登記簿謄本(등기부등본)で実際の所有者と抵当(근저당권)の有無・金額を確認する②貸主本人の身元を確認する③入居後すぐに滞在地申告(転入届)+確定日付を取得して優先順位を確保する。高額の保証金を預ける伝貰では、HUGの賃貸借保証金返還保証(賃貸借保証金返還保証/전세보증금반환보증)への加入も検討します。これは貸主が保証金を返さない場合にHUGが代わりに返還する公的保証で、対象保証金は首都圏7億ウォン以下・その他地域5億ウォン以下が目安、申請期限は契約期間の2分の1経過前が目安とされます。ただし保証料率・限度・期限は年度改定が頻繁なため、契約前に必ずHUG公式で最新を確認してください [確認必要]。
※ 外国人の滞在地変更申告(체류지 변경신고)の未申告に対する制裁は、出入国管理法第36条・第98条系で罰金(벌금)の対象とされます(過怠料=行政罰ではない方向)。具体的な金額(例:100万ウォン以下の罰金か)はHiKorea・法制処の最新条文で要確認 [確認必要]。※ 賃貸借契約申告制(전월세신고제)の過怠料額(法令上の上限100万ウォン以下)も改定されうるため、最新を法制処・国土交通部で要確認 [確認必要]。※ HUG賃貸借保証金返還保証の最新の保証料率・保証限度・申請期限の確定値は、HUG公式または安心전세アプリで要確認 [確認必要]。

»出典 — 出入国管理法 第88条の2(外国人登録=住民登録の効力) / 政府24(行政安全部)外国人滞在地変更申告 / 찾기쉬운 생활법령정보(法制処)対抗力及び優先弁済権 / 찾기쉬운 생활법령정보(法制処)住宅賃貸借契約申告制 / 住宅都市保証公社(HUG)伝貰詐欺予防センター / 住宅都市保証公社(HUG)賃貸借保証金返還保証 商品概要

入国後にやること(外国人登録証・銀行口座・健康保険)

7. 相場の目安と探し方

ここで挙げる金額は、すべて報道・公的案内ベースの目安です。地域・物件・時期・為替で大きく変わるため、断定はせず参考値として見てください。なお、韓国政府の生活費案内の物価データは2024年6月時点に基づくため、現在の物価・為替で変動します。

月の生活費合計(留学生)

目安
約75万〜100万ウォン(約7.5万〜10万円)
メモ
韓国政府の生活費案内(2024年6月基準の目安)。地域・物件で変動

うち住居費

目安
約50万〜70万ウォン(目安)
メモ
韓国政府の生活費案内(2024年6月基準)。食費20万〜30万、交通5万〜10万なども別途

ソウル主要大学周辺のワンルーム平均月家賃

目安
約62万ウォン(保証金1,000万ウォン・専有33㎡以下基準)
メモ
2026年2月の다방(Dabang)調査に基づく報道。大学別では成均館大周辺73.8万、梨花女子大71.1万、延世大68.3万など(相場・目安)

いずれも目安。生活費は韓国政府案内(2024年6月基準)、ワンルーム家賃は2026年2月の다방調査に基づく報道。保証金を下げて月家賃を上げる契約が増えているとの報道もあり、契約ごとに変動します。

物件探しは、ダバン(다방)・チクバン(직방)・ネイバー不動産などのアプリが一般的です。韓国政府もこれらを挙げており、アプリ掲載情報と実物が異なる場合があるため、契約前の現地内見は必須としています。日本から渡航前に保証金を振り込んで契約を確定させるような進め方は避け、現地で部屋・契約内容・登記簿謄本を確認してから契約しましょう。

»出典 — Study in Korea(韓国政府)生活費案内(2024年6月基準) / 뉴시스/한국경제(報道)大学街ワンルーム平均月家賃 2026年2月(다방調査) / Study in Korea(韓国政府)住まい案内(物件探しアプリ)

「実際いまの相場はどう?」「この物件は大丈夫?」といった生きた情報は、記事末尾のQ&Aから在韓日本人の先輩に直接聞くのが確実です。留学全体の費用の中での住居費の位置づけは、費用の完全ガイドもあわせて確認してください。

韓国留学の費用 完全ガイド(学費・生活費・保証金・健康保険)

よくある質問

Q. 保証金(보증금)を用意できない場合はどうすればいい?

保証金がほぼ不要なコシウォン(고시원)か、保証金なし〜小額の大学寮(生活館)が現実的です。多くの留学生は最初の学期を寮かコシウォンで始め、現地感覚がついてから保証金が必要なワンルーム(월세)を探します。

Q. 保証金は本当に全額返ってくる?

韓国の賃貸では日本のような礼金・更新料の慣行は一般的になく、保証金(보증금)は退去時に返還されるのが原則とされます(韓国政府一次情報での明示は補強中)。ただし返還トラブルはあり得るため、入居後すぐに滞在地変更申告(転入届)と確定日付(확정일자)を済ませて保証金の優先弁済権を確保し、契約前に登記簿謄本で所有者・抵当を確認しておくことが重要です。

Q. 外国人留学生も転入届をする必要がある?

日本人を含む外国人は韓国国民の転入届(전입신고)ではなく、引っ越し後15日以内に「滞在地変更申告(체류지 변경신고)」を行います。これは法律上、韓国国民の転入届と同じ効力を持ち(出入国管理法 第88条の2)、保証金を守る対抗力の前提になるため必ず期限内に行ってください。

Q. 伝貰詐欺(전세사기)が怖いのですが、何に気をつければいい?

基本は3つです。①契約前に登記簿謄本(등기부등본)で実際の所有者と抵当(근저당권)を確認する、②貸主本人を確認する、③入居後すぐに滞在地申告と確定日付を取り優先順位を確保する。伝貰(전세)など高額の保証金を預ける場合は、HUGの賃貸借保証金返還保証(전세보증금반환보증)への加入も検討してください。料率・限度は改定されるため最新はHUG公式で確認を。

STEP 0. 留学の種類(語学堂・正規留学・交換)STEP 1. 費用 完全ガイドSTEP 2. 募集要項の読み方STEP 3. 必要書類(アポスティーユ・翻訳)STEP 4. ビザ申請(D-2/D-4・財政立証)STEP 5. 入国後にやること(外国人登録・口座・健康保険)STEP 7. 留学生アルバイト(時間制就業許可)
STEP 8. 卒業後のキャリア・就職準備中
韓国大学 入学ガイド(大学別の募集要項を日本語で整理)

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出典一覧(一次情報)

本記事は2026年6月時点の公式公開情報に基づいて作成しています。家賃・保証金の相場は目安であり、法令・手数料・罰則・保証料率などは改定されるため、契約・申告の前に必ず各機関の最新の公式情報を確認してください。

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